からから

からら

【編集後記】雨のち晴れ。

Karashiです。

 

 

 

実は投稿直後には書き始めていたのですが、あまりに拙い己の文章力に絶望した挙句自己嫌悪に陥り、気づけば1年が経ってしまいました

 





他作者さんのような文章力はないので暖かい目で見てくださると嬉しいです.....

 

 

今作、実は使用ソフトのチュートリアル的な位置付けで制作開始しています。

ソフトの強みを生かすために実写素材を一切使用しないスタイルを採用し、一人物に焦点を当てたスタイルや時間経過に重きを置いた作風など、実写作品と比較して自由度の高い作品を目指してみました。(元々数シーンだけ作った後放置して完成させる気なかった)

 

 

 

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ご存じの方も多いと思いますが、実写素材を使用していない下車作品には1年ほど前にアップされたこちらの「マリオネットループ」が存在します。

音声、映像ともに作品の世界観に引き込まれるような魅力があり、他作品とは一線を画した独特な空気観やストーリーを含んだ動画進行が最高。

upされた当初、興奮して一生鬼リピしたのを覚えています。本当に良い。

 

実は今作ではかなりの影響を受けており、作品中に多少のストーリー性や他作品にない空気感を演出したつもりです。

 

 

この動画に登場するイラストは全てイラレで描いた物で、フリー素材を一切使用していません。(ほとんどトレース)

そのため制作時間のほとんどはイラレを触る時間に充てていました。

 

 

 

 

初めのシーン。明度低めのモノクロ画面にノイズマシマシ。

面白みもなく、ありがちな表現群。

 

参考↓

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動画全体の流れが固まっていない時期で、完全に行き当たりばったりで作った記憶があります。

 

今作、時間経過が肝となっているので序盤から自己主張の激しい時計くんがカットイン。

出発時刻を指した時計からぐっと引いて松山駅舎が映し出されます。

ここは前述のマリオネットループより着想を得ました。

 

 

 

スタフを背景に3Dえきちゃんが回転。

背景のスタフはかなりの手抜きで、その筋の方が見たら発狂必須の代物です。

秒数はテキトーで、書式から違います。舐めてる。

 

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3D大回転えきちゃん含め、雰囲気作りはこちらを参考にしました。

 

 

 

観音寺名物、天空の鳥居に沈む夕陽。

イラレで描いた絵にフリー素材のライトリークを重ねてます。

 

夏場なので太陽は北西方向に傾いています。

観音寺に到着した頃には日が傾き始めているというイメージ。

 

 

 

この場所はかつて松山市内に存在した場所で、道後温泉近くにある寺院の門前町に広がる地域です。

明治初期の遊郭をルーツとしており夏目漱石「坊ちゃん」にも

 

「北へ登って町のはずれへ出ると、左に大きな門があって、門の突き当りがお寺で、左右が妓楼である。山門のなかに遊廓があるなんて、前代未聞の現象だ。」

 

として登場しています。

 

夕方、道後温泉本館前の人通りとは対照的に閑散としたネオン坂に灯りが灯り始め、日没時刻に向かっていくイメージ。

 

 

モデルの候補は何か所かありました。

松山の中心地に当たる一番町付近が第二候補でしたが、一見大阪や東京等の大都市にある繁華街と遜色がなく

実在する場所をモデルとする必要性が薄れてしまうのでこちらを採用しました。

 

 

 


出発を告げるアナウンスをバックに沿線の名物グルメたちが並びます。うまそう。

切り絵風のアイコンを目指したつもりが、あまりにも酷い出来だったのでテクスチャと色調でごまかしています。

今見返すと色々と粗が目立ちます

 

 

 

暗転してタイトル表示。サムネ候補でした。

 

 

 

 

 

普通列車のボックス席から望む瀬戸内海。白いのは入道雲のつもりです。

 

今作で登場する予讃線普通列車、近代的なアルミ車体とは裏腹に車内にはレトロなボックスシートが設置されており、今や珍しい優等列車優先な汽車ダイヤの旅を盛り上げてくれます、

降りる頃にはケツ割れてる

 

 

14:26

 

普通列車は昼下がりの松山を出発し、夕暮の観音寺を目指します

 

 

画面構成はこちらを参考にしました。↓

 

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同系色で固める着想はこちらから↓

 

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堀江→光洋台

 

砂浜に立つ男の子、実はトレースだったりします。生きててすみません↓

 

 

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14:49

 

古代条里制の名残で愛媛に見られる碁盤の目、方角に由来する地名。

 

北条市街に見られる日中でも閑散とした町の規模に不釣り合いな道幅や整理された区画が好きで、古代~中世からの計画都市、旧伊予国の北端、国の要衝的なイメージからコンパスのシンボル?を採用。

 

伊予北条って響きがまず良いし、ウン百年分の土地の立ち位置とか成り立ちを漢字四文字で語ってくれるのが癖すぎ

条里制 - Wikipedia

 

 

北条の沖数百メートルには鹿島と呼ばれる小さな島があり、野生のシカが数百頭生息しています。

松山市街から程近いことからレジャースポットとなっており、遊覧船も発着しています。

この島、北条鹿島という別名があるのですがめちゃかっこよくないですか??中二心に刺さります。

 

動画内では車窓に常時海が登場していますが、実は海岸沿いを走る区間は大浦~菊間の僅か3駅間のみで、背景はそちらをモデルにしています。

 

配線図の部分、パクらせていただきました↓

 

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待合室に駅名標はありませんし、浅海駅はこんな開けた場所にありません。

 

全人類が同じ時間の流れを共有し、世話しなく生きているこの広い世界のに、確かに存在している場所、2人だけの静かな空間、的な(臭すぎ)

座標って数字を並べただけの単純な表現ですが、こういう複雑な情景を上手にアウトプットできるので好きです。

 

 

 

 

14:59

 

浅海から学生2人が乗り込みます。

 

 

この瀬戸内地域には日本の中でも特殊な人間の流れが存在します。

主要都市から同心円状にベッドタウンが形成され、近隣に位置する数都市の間を人が行き来するような、日本各地で当たり前のように見られる構図がほぼ皆無に等しく、四国に暮らすほとんどの人々は松山近郊、高松近郊といった一つの都市圏内で完結させた生活を送ります。

 

そのため、ほぼ全ての列車が複数県にまたがるロングラン運用が主となっている予讃線では、乗客の入れ替わりが非常に激しく、松山発車時には満員だった上り普通列車伊予北条でほとんどガラガラになりますが、程なくして満員となり新居浜付近でほとんどの客が入れ替わります。

これは時間帯や曜日にも寄りますが、都市圏内の僅かな区間のみを利用する客ばかりだった印象を受けます。

 

このような地域特有の要素を表現するべく、周囲には学校も何もない浅海から学生の2人にご乗車いただきました。

学校でもサボって海で遊んでいたのでしょうか。いいな~

 

 

 

 

 

 

この動画を作り始めた経緯ですが、数年追った65pfの予讃線運用が終了するためで惜別動画的な意味合いもあります。

 

この動画の舞台となっている部分の大半にあたる松山-伊予三島は深夜の1往復のみの運用で、本来本線の特急列車や高速貨物をけん引してきた当計式が山や海に囲まれたのどかな単線区間を走るミスマッチな運用となっています。

 

1両のワンマン列車がとことこと走るローカルな雰囲気から一転、夜間は国鉄型電機の吊りかけが唸り、長編成貨物を引き連れます。

 

ここまでの動画は全てこのミスマッチ感を引き出すための材料的な役割も兼ねており、コントラストのハッキリとした良い動画構成になったかなと思います。

 

 

この形式の運用区間の西端にあたる伊予西条-松山は、1往復のみ貨物が設定されており、全ての列車がこの車両によって運用されています。

細かな理由は分かりませんが、この1往復以外に貨物列車の運転がないためか、全国でも珍しい旅客会社の運転士が貨物のハンドルを握る区間となっています。

 

高松発松山行貨物のハンドルを握ってきたJR貨物の機関士は伊予西条JR四国の乗務員に交代するというわけです。

 

しかしこの車両の置き換えにより乗務員委託が終了し、3月の改正をもってJR四国の乗務員が貨物列車を運転する光景はEF65とともに姿を消しました。

 

 

 

上記の経緯から乗務員にフォーカスを当てた構成とするため、電気機関車という巨大なメカを1人で操る構図により実感を持たせるべくガンダムUCのOPを丸パクリしました。

 

一応乗務員は四国の制服を着ています

 

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手の描き方が分からなかったので

指さし 人 でヒットしたこちらの画像をトレースしました

 

 

 

 

背後の山は西日本最高峰を誇る石鎚山連邦

 

幾つもの山が段々に連なっており麓から眺めると本当にこんな感じに見えます。

 

 

 

パクリ元です...

 

 

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左端で流れてる図形はこちらをパクりました

 

 

 

 

深夜の静かなホームに貨物列車が接近する緊迫感を表現したかった。フォントがださい

 

 

 

増殖するアイコンのモデルは高松貨物ターミナル付近に存在する道路標識。

EF65の可愛いデフォルメがツボで、この題材で作る際には絶対に出すと決めていたアクセサリーのひとつです。

 

高松貨タの歴史自体かなり浅いためこの標識も相当新しい物だと思われますが、最新型のEF210ではなく国鉄型車両の65を模しているあたり、65が令和の時代まで主力形式として土地に馴染んできた証拠なのではないでしょうか。知らんけど

 

この車両、無骨で角ばった形状の中にもどこか親しみやすさを感じさせるデザインがあってとても良い。メカニックな機能美と特急機の風格を感じさせる高貴で洗練されたデザインの両立が天才すぎ。

 

 

 

 

直近10年ほどで予讃線に入線歴がある車両の中で、配色を単純化しても個性が消えない車両を選定しています。両サイドの車両は10年以上前に廃車解体されたものです。

真ん中の2091号機は2022年3月12日、最終日の松山貨物をけん引した65です。

 

 

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表現を右から左に流し、トレースするだけの手抜作業。

時間があればペルソナあたりも参考にしてみたかった。

 

 

 

松山発着貨物の上り3072列車と下り3073列車がすれ違います。

この数字は飛行機の便名のようなもので貨物列車にも番号が振られています。

 

 

 

最終日、松山の駅員さんの手によって電光掲示場に表示されたドットアートです。

かっけえ

 

 

 

 

 

 

実はこの時点の日付は7月12日

元々下車の15周年に間に合わせるつもりで作ってたので無理すぎ

合作や新作の告知でTLが賑わう中、一人血眼になりイラレと死闘。よって残りは突貫工事のあれです

 

 

 

15:32

 

雨来た

 

 

 

iphonの天気予報です。今日は7月13日です。1時間後から晴れるみたい

タイトルはここ作ってて思いつきました

 

 

 

西日本最高峰、石鎚山の標高は1982m

 

 

 

16:13

 

特急列車の待ち合わせをいたします

 

2017年のバリアフリー化工事完了時まで駅舎待合室部に設置されていた行灯です。

広めの駅舎に並べられたベンチで列車の到着を待ち、発車時刻が近づくにつれぞろぞろとホームへ移動、有人改札で乗車印を押してもらい、乗車

っていう地方の拠点駅特有の雰囲気が大好きなんですよね。

 

只今の改札←ガチファン

 

 

 

 

16:31

 

雨は上がり、列車は東予地区の平野部を走ります。

ガラガラの車内に響くワンマン放送聞きながら夕陽眺める時間が好きでした。

四国といえばこの放送。四国いきてー

 

 

 

 

 

紙製品の出荷額、日本一。複数の製紙会社が本社を置く伊予三島

特急停車駅ながら手狭なホーム、駅前のシャッター商店街など閑散とした市街地と背後にそびえ立つ大王製紙の大煙突のギャップが堪らない街です。

当駅から高松まで大王製紙の紙製品を運ぶ貨物列車が設定されており、数えきれないほど通いました

 

 

 

伏線回収

 

 

 

 

16:47

 

 

 

17:30

 

 

 

17:36

 

斜陽差す夕刻の観音寺に到着。

列車は折り返し伊予西条行きとなり、3時間の列車旅は幕を閉じます。